お知らせ

2006年11月にSAABを手放しました。このページは残りますが、更新はされません。

オーディオユニットの交換

ゴルフの時代から私はカーナビを付けていました。持っているカーナビはパイオニアのAVIC-D700という7インチのモニタがセットになったタイプです。このモニタはインダッシュではなくダッシュボードの上につけるオンダッシュタイプです。ゴルフは1DINしかなく、私はMDデッキ+CDチェンジャを入れたかったのでオンダッシュモニタを付けるしかなかったのですが、SAABのオーディオスペースは2DINぐらいありそうです。2DINならばMD/CDデッキとモニタが一体になったユニット(AVM-P909MD)がパイオニアから出ています。私は、車中ではほとんどMDを聞いていたのでMDユニットが無いと困りますし、折角だからすっきりさせたいということで新車を機にこれを購入して純正オーディオと交換することにしました。(セット付属のモニタは個人売買で売りました)
追記:2000年8月現在パイオニアからは2DINのMD/CD/TVというヘッドユニットは出ていません。上のユニットは生産終了して後継機種もないようです。

ところで純正オーディオユニットの上にはSID(SAAB Information Display)という表示装置があります。これは外気温、燃費、その他様々な情報の他に純正オーディオのディスプレイ(ラジオの周波数とかCDのトラックNo.や経過時間表示)にもなっています。純正オーディオを外した際にこのSID全体が動作しなくなると困ると思ったのですが、事前のディーラーの返事ではエラー表示は出るが機能的には問題ないという事でした。実際に交換した所、オーディオ表示が無くなるだけでエラーも出ず全く問題ありませんでした。なお、ステアリングにあるオーディオリモコンは当然ながら全く機能しなくなります。これはちょっともったいなかったな…(仕方ないんですが)
(その後ステアリングリモコンを使えるようにしました。詳細はこのページの後ろで)

SIDの写真
SIDに現在のガソリン量であと何km走れるかを表示させています。その下の空白部分に純正オーディオの表示が出ていました。

まずはSONYのカーフィッテング情報でSAABの情報を取り出します。9-3の情報はありませんが900の後期型の情報があり、ほぼそのまま使えます。(なお2000年8月現在は9-3の情報があります) それによるとSAABの純正のオーディオユニットは、幅はDINサイズと同じなのですが、高さは96mm。2DINのユニットは100mmで4mm高い。つまりそのままでは入らないことになります。そこで、4mmの差がなんとかできるか、実車を調べることにしました。純正ユニットは両側に2つずつある穴に棒を差し込んでロックを外すと引き抜く事ができます。引き抜いて見るとロの字型の金属枠に入っている事が判りました。この枠を外してしまえば4mmぐらいなんとかなりそうです(なんともならない事が後に判明するのですが(笑))。ユニットの固定、配線にはゴルフの時に使っていたキット(カナックKG-92DX)が流用できそうです。


*** 2001年8月以前のヘッドユニットの固定法です ***

大体目処がついたのでまずは、金属枠を外します。がっちり付いているので外れそうにありませんが、思い切って曲げてしまえばOKです(ちゃんと元の形に戻せました)。外したところで新しいオーディオユニットを合わせてみますが…まだ全然高さが足りません。どうやらダッシュボードを削るしかないようです。
少し検討した結果、上の部分を削ることにしました。オーディオユニットとSIDの間にある桟の下部をカッターナイフを使って切り取ります(桟全部を切り落とすのではなく上半分は残します)。この時点でもう一度入るかトライ…やっぱり入りません^^;。
今度は奥にあるロの字形の黒いプラスチック枠の高さが足りないようです。この枠をよく調べるとロの字ではなく上のSIDまで伸びた日の字型の枠であるらしい事がが判りました。枠の上部を切り取っても(つまり日の字の真中の棒をとってしまっても)構造上、SIDが落ちてきたりはしないようです。という訳でカッターで角に切り込みを入れて切り取ってしまいました。
ここまでやって今度こそオーディオユニットが入るようになりました。ちなみにここまで改造してしまっても、元の金属枠とオーディオユニットを入れれば見た目は完全に元に戻せますし、特に固定が緩くなってしまう訳でもないようです。

純正オーディオユニットの写真
純正オーディオユニットと金属枠。あと4mm大きければ…。オーディオユニットについているU字型のものはゴルフ用の接続キットについていたオーディオ取り外し用工具。つまりゴルフとSAABのオーディオの固定方法は同じということです。
SID/オーディオユニット部の図解
図でグレーの部分が切り取った部分です。手前のL字断面がダッシュボードの桟、その奥に日の字型の枠があります

新しいオーディオユニットの固定、配線には前述の通りゴルフ用の接続キット(カナックKG-92DX)を流用しました。固定金具については問題なく流用できます。固定金具は下の図のような形をしており、AとBの間にダッシュボードの縁が引っかかって固定される様になっているためです。
オーディオユニット周囲の隙間隠し用の枠は元々1DIN用のキットなのでそのままでは当然使えませんが、カッターで切ってオーディオユニット本体に両面テープで貼り付けて流用しました。素晴らしい出来栄えとは到底言えませんが流用品で出費0にしてはマシな見てくれではないかと思います。

取付金具の図
ダッシュボードに金具が引っかかる縁があれば車種を問わず流用できます。

*** 2001年8月追加 ***
以前の固定方法では2DINのユニットは入れられるものの、1DINを2個入れることは不可能でした。しかもゴルフの取付金具の固定法がたまたま使えたというだけで汎用的ではありません。 また上下がダッシュボード内の板に密着するためオーディオユニットの放熱も心配です。そこで汎用的な接続キットを利用して取り付けることにしました。
流用するのはマツダ車の2DIN用の取付金具で、ほとんどのカーショップで6,000〜8,000円程度で扱っています。 基本的な構造はどのメーカーの取付金具も同じで四角い金属枠をダッシュボードにはめ込み、ダッシュボードに爪で固定します。 オーディオユニットはこの枠に固定するようになっています。基本構造が同じなので「マツダ車用2DIN取付金具」であればどのメーカーのものでも利用できるはずです。 私がオートバックスで購入したのは、ジャストフィット社製のものでした。
取付金具の枠をSAABのダッシュボードにつけるためには、横方向はぴったりなのですが、縦方向の高さが全く足りません。そこでSID下にあるドリンクホルダー用のスペースをつぶしてしまう ことにします。以前の改造で既に上方向の邪魔者はほとんどなくなっています。邪魔なのはダッシュボードに残した桟とドリンクホルダースペースです。 ドリンクホルダーの部分はSIDを固定する枠と一体になっています。そこでSIDの固定枠の部分だけを利用し、ドリンクホルダー部は取ってしまう ことにします。ドリンクホルダーの部分は4箇所をハトメで止めてあるだけですのでハトメを潰してしまえば簡単に取れます。
次に以前の改造で残っていたダッシュボードの桟をカッターナイフで切ってしまいます。これで一応マツダ車用取付け金具をつける準備は整いました。

SID枠改造前の写真
改造前のSID枠です。純正オプションのインダッシュドリンクホルダーは正にこれの下部がちゃんとドリンクホルダーになったものです。これは標準品なのでホルダー部はダミーになってます。
SID枠改造後の写真
金色の4箇所のハトメを壊して下の部分をとってしまいました。この後さらに左右にある下へでっぱった部分の左側を切り取る作業を行います。

しかし、実際にはめてみるとまだ高さが足りません。SIDの枠の左右に下に延びている部分があり、これが干渉してオーディオ用の取付け金具枠とSID枠の密着を妨げてるからです。 そこで向かって左側の部分は切ってしまうことにします。これでSID枠とオーディオ用の取付け金具の枠が密着するようになります。
取付け金具をダッシュボードにはめ込む時には、まず改造したSIDの枠をはめます。といっても桟を取ってしまったのでSID枠だけでは下に落ちてきてしまいますから手で押さえながらその下に マツダ車用取付金具枠をはめこんでいきます。はめこみはきつくて少し力がいるほどですので逆にぐらつくことはないでしょう。 はまったら金具の爪を少し折り曲げて固定します。後はオーディオユニットをはめ込むだけです。
この改造を施してしまうと、前と違い純正オーディオユニットに戻すことは面倒になると思います。 よって純正オーディオに戻す可能性がある方にはお勧めしません。

桟切り取り前の写真
ダッシュボードに残った桟をこれから切り取るところ。以前の工作で桟の下半分と後ろの板は既にありません。
取付け金具はめこみ直前の写真
取付け金具をはめ込む直前のダッシュボードです。桟を取ってしまったのでSIDまでがらんどうです。
取付け金具はめ込み後の写真
取付け金具をはめた直後です。左右方向はぴったり、上下方向はきつきつです。
完成の写真
SID、オーディオ、化粧枠を取り付けて完成。下で説明している純正オプションナビと同じような取付けかたになりました。

配線については車側のコネクタ形状がゴルフと同じため(欧州車仕様)問題なく流用できます。ただしゴルフとはピンアサインが違うため、その点だけはSAABに合わせるように注意します。SAABのピンアサインは純正ユニットの裏に書いてありますのでそれと突き合せて確認します。ひとつだけ問題なのは'99モデルではイルミネーション端子が車側に用意されていません。従ってオーディオ側のイルミネーション端子は何もつながっていないままにしました。別に機能に問題はないのですが夜になってライトを点けてもオーディオユニットのスイッチのイルミネーションが点かないのでちょっと不便です。アクセサリ端子に接続すれば、イルミネーションを点きっぱなしにはできるのですが、今度はモニタ部分が夜モードになって常に暗くなってしまう… という事でこれはそのうち、配線のどこかからイルミネーション端子をひっぱってこようと思っています。

*** 2000年11月追加 ***
フロントスピーカーの入れ替えと同時にイルミネーション端子をオーディオユニット裏に引っ張ってくる事にしました。
イルミネーション端子とはライトON(含むスモール)すると+12Vが来て、ライトOFF時はopenになる端子です。 そこライトスイッチに目をつけます。このスイッチにはライト関係の配線が来ていますから目的のイルミネーション端子として使えるものがきっとあるはずです。
ライトスイッチの裏にどうやってアクセスするのかちょっと悩みましたが、引っ張れば簡単に外れました。裏の配線をテスタで調べるとイルミネーションにばっちりな線が見つかりましたのでこの配線に圧着端子を噛ませれば出来上がり。
思ったより簡単でした。

引き出したライトスイッチの写真
ライトスイッチは単に手前に引っ張ればご覧の通り簡単に外れました。

カーナビも取り付け、無事オーディオユニットの交換が済みました。インダッシュにしたお蔭でダッシュボードにそそり立つモニタが消え、以前よりずっとすっきりしました。モニタ位置も上の方なので視認性も悪くありません。オーディオユニットとカーナビが同一メーカーになったためカーナビのガイドに連動してオーディオがミュートするようになりました。

取り付けたオーディオユニットの写真
取り付けたオーディオユニット
ディスプレイを開けたところの写真
開けるとモニタ裏にCD/MD挿入口があります

*** 2001年1月追加 ***
ヤナセのカーショップAutohof WESCOから交換型ナビパッケージが発売されています。パナソニック製のカーナビとMD/CD/TV 2DINメインユニットCQ-AV7000Dの組み合わせで420,000円。 このためにAutohofでは2DINが入る特注品の取り付けキットを用意しています。写真をよく見ると判りますがオーディオとSIDの間にあったオプションのインダッシュドリンクホルダーを取り付けるスペースがありません。 ショップの方と話す機会があったのですがSID部も含めた枠全体をキット化したとのこと。このキットだけの別売りはしていないそうです。
一瞬この取り付けキットだけ別売りしてくれたらいいのに、と思いましたが仮に売り出してもキットそのものの取り付けが大工事になるので(私が行ったのより恐らくずっと大変)、あまり意味はないですね。
*** 2001年8月追加 ***
2001年8月にカーナビ部がCN-DV2100Dになり、価格が355,000円になりました。(メインユニットは変わらず)

純正交換型オーディオの写真
さすが純正だけあります。枠の色など完璧。ちなみにお値段は工賃別。

*** 2002年2月追加 ***
パイオニアから赤外線式のステアリング装着型のリモコンが発売されているのを知り、購入しました。後付けなので ステアリングにバンドを巻きつけて止めるタイプです。しばらく使っていたのですが運転中バンドが気になるのと ステアリングにとめる位置が元々のステアリングリモコンと干渉していまいち決まりません。そこで純正のステアリング リモコンのスイッチだけ生かしてパイオニアのリモコンに配線を半田付けし、パイオニアの方はステアリング脇にマジック テープでとめました。手順としてはエアバッグを外して純正ステアリングリモコンを取り出し、家に持ち帰ってステアリング リモコンのパターンカットとパイオニアリモコンとの半田付け、その後元に戻しました。ステアリングリモコンはハンドル部で 2つのコネクタで接続されていたのですが、コネクタをそのままにしたらホーンが鳴らなくなってあせりました(^^;)。 結局コネクタにでている配線2箇所を結線すればなおりましたが。
リモコンの動作はばっちりであたかも純正のように使えるようになりました。

ステアリングリモコンの写真
左右6つのボタンがあります。パイオニアのリモコンはボタンが多かったので純正と同じ動きをするように選んで配線しました。
パイオニアのリモコンの取り付け写真
パイオニアリモコンはこの位置にマジックテープどめしています。

目次へ戻る

2002.2.17

kaishi.00+web@gmail.com